美味しいお菓子に出会いたい。その為にせっせとデパートに通う日々。
前回「美味しい黄身しぐれを食べたい!」で紹介した、大吾 爾比久良(にいくら)は毎週、曜日限定なので今回は購入できませんでしたが、ウロウロして発見したのが、こちらの松屋利右衛門鶏卵そうめん。 この鶏卵そうめんも月末近くになると玉川高島屋の地下1階「銘菓百選」コーナーに登場するようです。
昔から俺の好物は鶏卵そうめんである、と言い続けていた夫のすすめで、長いタイプを購入。 食べづらくないのかと少し心配です。
松屋利右衛門 まつやりえもん 鶏卵素麺
卵とすごいインパクトの箱の中には白い袋に入った鶏卵素麺。
長い!、甘そう!どんな味?!とワクワクが止まりません。
開封しているときから、同居している夫の母がチラチラとこちらを見ているので、「鶏卵素麺」買ってきました!と話すと・・・
『鶏卵素麺にはいろいろ思い出があって・・・』と佐賀出身の義母が話続けます。
『すごくありがたい、特別なお菓子だったから、頂いてもなかなか父が出してくれなかった。長く待って出してくれた時には、初めはみずみずしい鶏卵素麺がカサカサになっていたり、カビが生えてしまっていたこともあった。』
と大好きだったというお父さんとの思い出の話も。
戦争前も、戦争後にもこの鶏卵素麺は食べていたとのこと、もちろん根塊の松屋利右衛門 の鶏卵そうめんかは不明。
そして一番有名、元相だったという松屋菓子舗は去年破産企業となり、一度も食べれずに残念と思っていたけれど、また元祖鶏卵素麺 松屋として鶏卵素麺の製造を復活したらしい。
その母にどうやって食べたら?と聞いて5センチぐらいに切ると良いと言われ包丁でカットすると、ジュワ~っ滲み出てくる甘い汁。わー美味しそう♪
溶いた卵の黄身だけを、甘い蜜に落として作られるという鶏卵素麺は、強い卵の味わいと甘い砂糖の甘味。
もうこれは黄身しぐれを愛する私には、もっと愛すべきお菓子だと強く思ったのでありました。
ふわーっと黄身の香りと、甘さ、そして時折ジャリジャリとした砂糖の感触は、大好きなカステラの紙についてしまうあの一番美味しい部分をずっと食べていられる様な、それでいて、裂けるチーズを食べる時のような、ひと筋づつ食べる楽しみ・・・。
これはうーんたまりません。
しかし、鶏卵素麺好きという夫はカットしてしまった事に対して『ちがーう!!! これは長いまま素麺のように食べるのが良いのだ。』と。
まぁ食べ方も、食べる量もすきずきだとしても、これはカステラ好き、卵好き、甘いもの好きなひとにはたまらないお菓子ですよ。
鶏卵素麺はポルトガルかのフィオス・デ・オヴォスが伝わって日本で鶏卵素麺となり、またタイに日本人が移住してフォイトーンというお菓子にも変化した、おもわず伝えたくなる、シンプルだけど美味しいお菓子なのでしょう。
だって卵と砂糖だけで作ることができるのだもの。
でも、その味わいや、細くする技術が匠だからこそ美味し味わえるのだと思います。
ポルトガルの、フィオス・デ・オヴォス
タイのフォイトーン
大胆にも大袋にいれてくれるのがたまりませんね。
ポルトガルの、フィオス・デ・オヴォスも、タイのフォイトーンも食べてみたい!
これで1本というのはちょっと驚き。
とにかくカットしたジュワジュワした鶏卵素麺をすぐに食べるのが一番。
置いておくとどんどん乾いてしまう感じなのでもったいない。
ジュワジュワであればあるほど美味しいです!
そして外国の浮くような甘さではない、たしかに甘いけれどそれほど甘すぎない。
そして甘く感じても、裂けるチーズみたいにチビチビたべるとすぐになくなってしまう美味しさです。
1000円ぐらいでこんなに楽しくて美味しいお菓子、日本でも外国でもなが~く愛されている鶏卵素麺 おすすめです!